るはもとニュース

新規顧客となるプロセスを自分自身のケースで検証してみた(その1)

      2015/01/30

鞄や財布といった身の回りのブランド物にまったく興味のない自分。ヴィトンやらエルメスやら、自分が使うために買ったことなど過去一度もない(嫁にはあるよ)。だから今まで使っていたものは、どこのやつだかさっぱり分からない。買った場所さえ覚えていない(笑)

そんな男が唯一、「うわ、買っちゃおうかな・・・」と思って買ってしまった革製品のメーカーがある。それが土屋鞄製造所。Facebookの広告にもちょくちょく流れてくるよね。ちなみに自分もトートバッグや名刺入れを現在愛用させてもらってます。これはもう買って1年経つかな。

土屋鞄製造所

 

では今回、なぜ興味のなかった自分がこのトートバッグを購入するに至ったか、という新規顧客になるまでのプロセスを検証するという試み。とりあえずインタビュー形式でやってみた。

 

るはもとニュースが著者である服部さんに聞いてみた

ーまず、このメーカーを知るきっかけは何だったの?
今ウチの次男小学生なんだけど、入学前にどんなランドセル買ったろかな~と思ってて。当時いろいろネットで検索してたら見つけたの。

ーお子さんにランドセル買ってあげるためにネットで検索して見つけたんだね。でも、ランドセルメーカーなんていっぱいあるのに、なぜそのメーカーが目が止まったの?
ランドセル職人による手作りっていう点かな。なんかめっちゃこだわってるなぁ~て感じで。他のは全部大量生産の規格品って感じだったから。やっぱり目立ってた。

ーなるほどね。で、お子さんにそのランドセルを買ってあげたんだ。
いや、じつは結局買わなかった(笑)次男が他社のランドセルを欲しがってたのもあって、子供の意見優先で。

ーそこでは縁がなかったんだね。でも、その後そのメーカーのトートバッグを買ったんだよね。他のは検討しなかったの?
ちょうどその頃仕事の環境が変わって、身の回りのアイテムも一新したくなっちゃって。そしたらそのメーカーの広告がFacebookにも出てた。改めて見てみると、そこの職人さんが使っている道具の話だったり、革の経年変化をいろんな方法で試すとどうなるか、といった企画が面白くて。他社のも一応比較してみたんだけどなぜかピンとこない。それに出来るだけ丈夫な作りで、流行にとらわれないシンプルなデザインが良かったから、もう他社は無いなと(笑)

ーそうなんだ。で、そこに決めてネットで買ったんだ。
いや、やっぱり実物を見ずに買うのは不安だったから、直営店舗まで見に行って、実際に手に触れてそこで即決したよ。

 

自分の購買プロセスを整理してみた

とまあ、購入に至るまでの経緯は本当にこんな感じ。これをマーケティング的思考で分析すると、そのメーカーを自分が見つけてから購入に至るまでには、必ずいくつかのステップがある。それを一段ずつ登ることで購入というゴールにたどり着く。そのプロセスは以下の通り。

  1. 探す
    子供のランドセルを買うためにネットで検索した。
  2. 興味
    「ランドセル職人による手作り」というキーワードに惹かれた。
  3. 記憶
    その時は縁がなく買わなかったが、その後しばらくして広告を目にすることで記憶が呼び戻された。
  4. 検討
    自分の鞄を変えたい動機が生まれ、記憶していたそのメーカーのサイトを巡回。利用者視点によるコンテンツがすごく良かった。他社のも一応検討してみたが、いまいちピンとこなかったので、そこの商品に照準を絞った。
  5. 不安
    けっして安い買い物ではないから、ネットだけで決めるのは不安。そのメーカーの実店舗まで足を運び、実物を直接手にとって確かめることで、その不安がなくなった。
  6. 購入
    実店舗で購入した

 

以上のように自分が購入に至るまでのプロセスを分解すると、全部で6つのステップになった。それぞれに重要な要素が含まれていて、1~5のステップで売り側の戦術や施策が失敗すると、消費者(俺)は6の購入にたどり着くことができない。

その理由を1つずつ説明しよう・・・と思ったが、めちゃくちゃ長くなるし今読んでくれている方も疲れちゃうだろうから、続きは次回にします。

新規顧客となるプロセスを自分自身のケースで検証してみた(その2)

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