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田舎暮らしと空き家をセットにしたビジネスモデルに未来はあるか

      2015/02/27

6次産業という言葉を聞いたことあるだろうか。ちなみに自分も最近まで知らなかった。というよりも、右から左へ受け流していただけかもしれない。

6次産業とは、農産物等の生産・加工・販売を一元化して商品に付加価値を加え、消費者に直販することで収益性を上げるビジネスのことを言う。

各産業の内訳は以下の通り。

  • 1次産業…農産物や水産物などの生産事業者
  • 2次産業…1次産業で収穫された農産物等を加工する事業者
  • 3次産業…2次産業で加工された農産物等を販売する事業者
  • 6次産業…生産・加工・販売までを行う事業者

123と来てなぜ4次産業と言わないのかというと、1+2+3=6だからみたい。なるほど。この6次産業、調べてみると農林水産省を筆頭に各地で様々な取り組みや事例があるようだ。

 

地域活性化と田舎暮らし

田舎暮らし

人口減少や過疎化の歯止めがかからない地域の活性化に、この6次産業化プロジェクトはひとつの打開策となるのだろうか。自治体によっては移住支援としていろんな助成制度でテコ入れしている。例えば住宅の補助金とか。

住宅に関してはここ最近の田舎暮らしブームもあって空き家バンク制度を利用したケースもあるようだが、実際の定住率がどれほどなのか気になる。というのも憧れのスローライフでも生活していかなきゃならないからねえ。

その地域にある程度の産業がなければ雇用も生まれないし賃金も上がらないだろうから、そこにしかない独自のコンテンツが是非とも欲しいところ。そこで例の6次産業。どんな成功事例があるんだろうと調べてみたら・・・

ほとんど成功事例が出てこない。

自分のような素人でもパッと思い浮かぶのは花畑牧場くらい?実際、大手食品メーカーが1次産業へ参入したり、産地直送品をネット販売するIT企業などはあるがその逆の流れがほとんどない。

そもそも生産事業者である農家が独自に商品開発して加工して流通に乗せて販売まで、ってのはちょっと無理がある。

無理があるので助成金活用や商品開発、ブランド戦略等を複合的に手助けしてくれる6次産業化プランナーなる者もいるくらい。そんな職種あったの初めて聞いた・・・ニッチだな。俺やろうかな(笑)

 

田舎暮らしと空き家ビジネス

いずれにせよ、その地域にしかない独自のコンテンツで産業を活性化させないと継続性は生まれない。ただ単にスローライフへの憧れや助成金を目当てに田舎暮らしを始めても、現実問題食っていくことができなければ雇用のある都会へ戻るだろう。

田舎暮らしの住居として空き家を再利用するビジネスも今後増えていくだろうが、その空き家がある地域の産業や経済的発展がないと資産価値も上がらず、地方における空き家ビジネスは市場として成立しないかもしれない。

これは極端な例だけど田舎に農業改革のための経済特区を作ったり、場所を問わないITのベンチャー企業とかを誘致して法人税免除とかやってくれないかな。

 

実際にこの目で見てくることにした

空村

このテーマ、じつは個人的に興味があって東京のNPOが主催のあるツアーに参加し視察してくることにした。そのツアーとは、築80年の長屋(300坪)に各地から若者が移住し、住みながらDIYで改装してひとつの村をつくるというプロジェクト。

その場所は田舎といっても電車使えば40分で名古屋駅に出れてしまうから、産業の経済圏としてはあまり意味がない気もするが・・・(汗)まぁ、面白そうなので視察時のレポートはこのブログでまたアップします。

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